四柱推命は、生まれた年、月、日、時刻によって、その人の一生がわかるとする占いである。西洋占星術も、生まれたときに一生が決まると考えることでは同じである。
 
「四柱推命」は、西洋占星術に対応する中国の占星術であり、明治以降に日本で使われるようになった。それまでは八字または子平と言われていた。
子平とは、五代宋の徐子平が始めたものとされることより、子平という呼称はそれに由来する。八字というのは、人の運命は、生まれた年、月、日、時刻の四柱によって決まり、それぞれの一柱に天干(てんかん)と地支(ちし)の二字があって、総計八字となる。
 天干地支とは、十干を「天」、十二支を「地」とするからである。「四柱推命」では、この四つの天干、四つの地支に、さらに、「人」である九星を加えて総合的に判断、解釈する。
この四柱推命は、おそろしく雑雑怪奇で、意味を読みとるのは、大変である。
十干、十二支は陰陽の対立と五行の相生、宋克(そうこく)の対立をもとにし、また天と地という対立が用いられることにより、二項対立が根本にあると言える。なお、人である九星は、天と地を結ぶものの、橋渡しとなる。
西洋占星術
占星術は、天に記された星の文字を読んで神の意思を伝える術として起ったものである。
地上のすべての現象が神の意思にあり、それが文字として、天に記されていると考えたのである。古代から中世にかけて、西洋の占星術は、人間が太陽と月と五つの惑星に支配されているとして、その位置関係をもとにつくられた。その後、天王星、海王星、冥王星の発見により、昨今の占星術は、太陽と月と八つの惑星によって構成されることになった。
五つの惑星が八つにふえたからといって<誕生占星術>であることには変わりはない。
生まれた瞬間の惑星の位置の組み合わせによって、その人の性格も運命も決定されてしまうというのが、誕生占星術の基礎であり、しかも人間にもっとも大きな支配力をもつと考えられている太陽が、生まれた日に黄道十二宮のどの宮にいるかで「何座生れ」が決められ、そこからその人の性格、運勢を解読する。これは、図と場の関係、図と図の関係によって意味が読みとられていると言える。
占いは、人間というものの有り方そのものに根ざしており、それゆえ、はるか昔より今に至るまで、占いは夢と想念である以上、どんなに科学が進歩しようが、占いに頼る人がいなくなることはないであろう。