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★占いと12支

12支(動物)

 い師のかたがたが、巧みな文章で書いた星占いに、私たちはけっこう一喜一憂してしまう。占いとは一つの言葉の芸術であるとさえ言えるのである。この星占いの12の星座も月の満ち欠けから来ているわけだけど、12星座の日本版とも言うべきものが(中国版とも言えるが)、12支になる。
 2支占いは12支に基づいて、それぞれの年に生まれた人間が、どういった性格を持っているかを占うのが12支占いであるが、イメージが具体的で、子供にでも分かりやすくなっているものの、一つの体系を作り上げるだけの複雑さは持っていない。

石川五右衛門
 なみに「庚申(こうしん)」生まれは盗人になるという、馬鹿馬鹿しい言い伝えができたのは、石川五右衛門が庚申生まれだったという、それだけの理由からだが…。

楊貴妃

 貴妃やクレオパトラと同年に生まれたからといって、だれもが絶世の美女になれたわけでもないだろうが…?

 談:〔傾国の美女〕
 中国で美女といわれた女性たちは、たいてい国を危うくさせた。楊貴妃(8世紀頃世界の3大美人)西施(せいし:BC5世紀頃)妲己(だっき:BC12世紀頃)褒姒(ほうじ:BC8世紀頃)※虞美人(ぐびじん:BC3世紀頃)など。みんな国を滅ぼしている。
 いくら美人でも国を興した女性は美女といってもらえなかったが、例外が一人、国を興した美女陰麗華(いんれいか)がいる。
後漢の劉秀のちの光武帝はあこがれの美女陰麗華を妻にする。彼女は賢夫人で光武帝が天下をうまく治めることをできた功績の半ばは陰麗華に帰するといわれる。
 ヨーロッパではクレオパトラ、トロイを滅ぼしたトロイのヘレン。
 日本の淀君は傾国の美女というよりも、教育ママのできそこないといった印象を拭えないが‥‥。また、誰が決めたのか、世界トップ3にいつしかヘレンの代わりに平安時代の歌人、絶世の美女として有名な小野小町が入っている。誰が押し込んだのでしょうか?
※虞美人草(絶世の美女である虞美人にたとえた花)別名「ポピー」「ひなげし」中国秦末のころ、楚王項羽(こうう)と劉邦(りゅうほう)の最後の戦いのとき、項羽の足手まといにならないために、虞美人は自決する。この血が流れた土の上に、翌年花が咲いたという伝説がある。


虞美人草

 の12支、今ではサルだとか、ヒツジだとかすべて動物の名前が付いているけど、実は最初から動物の名前がついていたわけじゃないんだ。
 ともと12支っていうのも、月の満ち欠けから来たもので、最初は時間を表す単位として使われていた。だけど、頭のいい人たちにはこの12に分けるという時間の法則が理解できても、今みたいに学校なんかなかった時代で、字も書けない人が普通っていう社会の中では、なかなか理解できないわけよ。「こりゃ困った。どうにかしなくちゃ」ってんで、フツーの人たちにも分かりやすくするために、彼らにとって生活の中で最も身近なものにたとえることにしたわけ。
 れが植物であった。
 12支は最初のころには、こんなふうに呼ばれていた。


 れなら、植物の成長する過程は、だれもが毎日目にしていることだから分かりやすい。こうして、頭のいい人もそうでない人も12支を利用して、暦、方位、季節、時間を確認することができるようになったのでした。

 し、今の時代でも「東西南北」ではなくて、12支が方角として使われているとしたら、天気予報のお姉ちゃんは、「明日の天気は曇りときどき晴れ。寅の風が強く吹くでしょう」「卯の刻に振り出した雨は、巳の刻には晴れるでしょう」なんて言い方するんだろうね。「東西南北」より、こっちの天気予報の方が楽しくなると思わない?
 の時代、一般的でなくなってしまった12支も、出来た当時は画期的な大発見だったはず。時代の先端を行く科学だったんじゃないのかな。

十二支と月の配当と十二支の方位配当

十二支と季節の配当・十二支の時刻配当

 12支の原義
  
12支は暦月の名称として考えられた順序数詞である。自然という与えられた中で営みを続ける草木や動物たちの動きで時を知る、いわゆる自然暦で一年を捉え、その一年が周期的な満ち欠けの運動を12回繰り返すため、1年を12に区分して、そこに対応させて考慮したのが12支であり「支」は区分する意味である。(原義の解釈についてはいろいろな見解がある)
  

 (ビ)の原義
  
呉音では「み」と読まれるが、木の枝葉が茂っていて、高い所にまだ実が残っていることを意味し、草木が成熟した状態を表している。
   なぜ未が羊か?≪未≫の中国音が「ウェイ」で羊の鳴き声に似ているところから、≪未≫を羊に当てはめた。



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