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★占星術の生い立ち

古代人と星
 占星術》は英語でアストロジー(astrology)といい、星を意味するギリシャ語のアストロンとラテン語のアステル(aster)《学問》《学説》を意味する《ロギア》とを合わせてできた言葉で、いってみれば星の学問ということになる。一方、天文学(astronomy)は、ギリシャ語の《法則》《法律》を意味する。
要するに占星術と天文学は、古くは似たもの同士であった。

 界の四大文明は、すべて大きな河の周辺で興ったことは知ってるよね。当時の人たちにとっては、何より洪水が最も頭の痛い大問題だったに違いない。なんとかして、この洪水を防ぐ方法はないものか。せめていつ洪水が起こるのかが分かれば、と真剣に考えていたはず。そのとき彼らは、星にヒントを求めたんじゃないかな。一生懸命、星を観察することで、星と洪水との因果関係を知ろうとしたんじゃないかな。
 は、これが「占星術」の始まりなのだ。
 星術っていうのはつまりは星の動きによって、世の中や自分たちの生活を説明するってこと。「星のお告げを聞く」なんて言い方をすると、占星術もたちまち怪しげになってしまうけど。「星の運行と社会の事象を関連づけ、それを系統立てて説明する」って書くと、占星術もなぜか一つの科学だって気がしないこともないが‥‥。
 かし、占いと科学の相違点はいくつかあるものの、占いも科学も、その目的は同じではないだろうか…?どちらも宇宙や世界をデタラメのものとしてではなく、何らかの原理、法則に支配されている、つまり秩序があるととらえようとするからである。また、占いは、科学とは別の方法で世界を秩序あるものと見ようとしているのではないだろうか…?
  易は、宇宙、世界のことわり(理)を明らかにするものだった。世界の秩序、法則が理である。人生もその理のひとつのあらわれかと思う。一見デタラメ?に見える人生も、世界の法則に支配されているものであり、ゆえに人生をあらかじめ知ることができ、またある程度はコントロールすることができると考えるのである。
西洋占星術もほぼ同様である。占いは、科学がはじまる以前には、占いが自然、宇宙、世界の仕組みを解明し、説明するものだった。


ヨハネス・ケプラー
 体物理学者のケプラーは、一方では科学的天文学者であり、他方では占星術師であることができたのは、どちらも宇宙、世界の秩序を明らかにしようとするものであるからなのだ。
西欧にかぎらず、科学がはじまる以前には、占いが自然、宇宙、世界の仕組みを解明し、説明するものだったんじゃないかな。
  

 学的には根拠はない「星占いなんて」ってバカにする人たちもいるけど、占星術は決して実体のないいいかげんなものじゃない。宇宙を世界を、科学しようという画期的な方法と考えることだってできると思うが…?
 うして生まれた占星術は、やがて「今」にかかわるだけでなく「未来」にまでもかかわるものとして考えられるようになる。そりゃだれだって星の動きで未来が予測できれば、今以上に幸せになれると思うよ。
 星術は「オギャー」と生まれた瞬間から現在までに、いろんな形に変化したり、より進んだものになったりしながら、いつの時代も「幸せになりたい」人間たちをとりこにして来たんだと思う。

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