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★「戌(犬)」あれこれ・・・

戌
は縄文時代前期からその遺骨が発見されており、その分布も東北から吸収にいたっている。起源は欧州石器時代に飼育された家犬と類似し、大陸から朝鮮半島を経て日本に入ったものと推定されている。弥生時代の史料には弓を射る人物に、一頭の猪と、これを囲む五頭の犬が見える。これは狩りの場面で、犬は猪を狩り出す役割を演じている。

犬の起源
の古墳時代に入ると犬の史料は次第に豊富になってくる。その第一が埴輪犬である。著名なものは群馬県佐波郡境町上武士の発見品で、鈴付き首輪を有するものと、同県邑楽郡大泉町の首をまげて後を振り返り見る埴輪犬(A・B)

狛犬の起源

狛犬
の他ポーズを取るものが千葉県芝山町殿塚からも発見されている。いずれも立耳巻尾の日本犬であることと、その表情がいかにも犬の特徴を捉えられていることにより立派な芸術作品とさえ言われている。
が国の狛犬は中国から渡来したものとされている。神仏派と霊獣との関係は世界的であって、かなり古くまでさかのぼる。こうした霊獣を配侍することは、呪力によって守護する思想から起こったもので、内容はピラミッドはじめ墳墓の装飾に石獣を樹立することと同様の発想である。

存する狛犬の最古例の一つ(春日大社)・国宝銅造狛犬(平安時代)


雑学

「犬公方」


年生まれの徳川五代将軍綱吉は自分の血を分けた子に跡を継がせたいという欲望から、犬を大切にすれば子供が生まれるという迷信をいだき、四谷・喜多見・大久保・中野に犬小屋を作り、元禄十年(1696年)に大久保(2万5千坪)、中野(1万6千坪)の両地に収容した犬は焼く4万9千匹近くにもなったという。犬を打ったりすると量刑に処せられ、殺しでもすると遠流(おんる)、江戸中引回し、斬罪、獄門にかけられた。

「中国六朝時代」


機は有名な文章家であるが、また非常な愛犬家でもあった。その愛犬黄耳は「能く人語を解す」といわれ、陸機が役人として京師に滞在中、故郷の者に手紙を届け、その返事をもらってくるように言いつけると、黄耳は耳をたれて聞き、往復50日を費やしてその使命を全うした。しかし家に帰ると間もなく死んでしまった。

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